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流動化する世界と米再生戦略
―― アメリカとリビジョニストパワー

アントニー・ブリンケン 米国務長官

America’s Strategy of Renewal: Rebuilding Leadership for a New World

Antony J. Blinken アメリカの外交官で、米国務長官。ビル・クリントン大統領のスピーチライター、ジョセフ・バイデンが上院外交委員会委員長だった時代の同委員会民主党スタッフ、オバマ政権の国務副長官などを経て、現職。

2024年11月号掲載論文

バイデン政権はアメリカの競争力強化を目的とする歴史的な国内投資と各国との協調関係の再生に向けた力強い外交キャンペーンを組み合わせて展開した。この二つの支柱から成る戦略が、「アメリカは衰退し、自信を失っている」とみなす(中露などの)リビジョニストパワーの思い込みを粉砕する最善の方法だと、バイデン政権は信じていた。米衰退論の思い込みに囚われている限り、リビジョニストパワーは、アメリカやほとんどの国が求める「自由で開放的な世界、安全で繁栄する世界」にダメージを与え続けようとするからだ。アメリカはリビジョニスト諸国の思い込みを粉砕するための決意を維持しなければならない。そして、リビジョニストパワーが相互の立場の違いを克服するために、今以上に協力する事態に備える必要がある。

*邦訳分はFAJによる翻訳で、米政府の公式テキストではありません。

  • 決意を維持せよ
  • 投資プログラムと経済
  • リビジョニストにどう対処するか
  • 同盟関係と連帯の強化
  • リビジョニスト国家に対抗する
  • アジアとヨーロッパの一体性
  • リビジョニスト諸国と世界
  • 国際社会への対策
  • 国内への対応

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